自己啓発を兼ねて、星の数ほどある資格試験の中から、そのチャンスを逸してきた「簿記」検定試験を受けることにしました。簿記検定といえば、商工会議所が主催する最もメジャーな資格試験の一つです。 特に登竜門となる3級となると商業高校の1年生が取得する試験で、経験者に聞くと「パズルゲームの様なもの」と聞きます。数年前、簿記の講義を受ける機会があったのですが、「そういうことだと丸暗記してください」と言うのが癖の講師の教え方が下手で気に入らず、志半ばで諦めてしまった過去があります。 このような例は今回だけに限りません。実は恥ずかしながら、主に中学生が受験している「英検3級」も高校時代にとん挫し、27歳の時に思いつきで受験し合格しました。英検3級には面接試験があるのですが、名古屋・今池の専門学校で受験した際にガキに紛れて妙に年取った奴がいるので目立ったのでしょう。受験票を見て英語で一言言いました。要旨は「当時、あまり勉強していなかったんですね」というものでした。更に試験官に「ここは日本語で結構です。」と前置きされた上で、 「どうして、英検3級を受けてみようと思われたのですか。」 と質問されました。試験官は学校教員と思しき中年男性でしたが、少し上から目線で小バカにした聞き方だったので「余計なお世話」と思いつつも、「過去にやり残したことについて決着をつけるため」と述べると、試験官が急に表情を変えて押し黙ってしまったことがあります。その試験はギリギリ合格し、後に準2級まで進みました(英語は結局、役には立ちませんでしたが)。 「スタートラインは何度でも引ける」。この言葉を再び実践すべく、受験を決めました。ところが、名古屋商工会議所への受付最終日に間に合わず途方に暮れていると、「他の地域で申し込めば良い」との知人のアドバイス。ネットで調べてみると、名古屋に隣接する某市で受付をしていることが判明し、そちらの商工会議所で申し込みを完了しました。 全国で統一ルールで行われているはずの資格試験。試験日時や当日スケジュールは流石に統一されているものの、その出願受付体制については商工会議所によってバラバラであるという事実を知り驚きました。そこで、愛知県内の簿記検定実施事情を調べてみました。 今回は2/26に行われる第130回簿記検定試験について、愛知県内の出願受付体制についてまとめてみました。
【実施種別】 簿記試験は1級から4級までありますが、2月の試験では1級の試験は行われません。しかし、4級の試験を実施しないところが半数以上あるのは意外です。受験機会を実施する商工会議所側で制限するのは疑問です。ちなみに4級試験を実施するのは、名古屋・豊橋・半田・豊川・刈谷・碧南・春日井・稲沢・東海の各商工会議所のみ。
【受付期間】 名古屋だけが1/4、それ以外の商工会議所は1/10スタート。しかし、受付終了日は豊橋と豊川が最も早く1/20、名古屋と岡崎が1/23、他はバラバラで24・25・26と分散しており、1/27までにすべての商工会議所で受付が終了します。常滑と大府は定員に達し次第終了という先着順体制になっており、過去には締切日より早く終了したことも実際にあるようです。
【受付体制】 多くの商工会議所が窓口受付を実施しているのに、名古屋商工会議所だけは行っていません。 窓口対応時間は9:00~17:00又は9:00~17:15が圧倒的ですが、常滑と瀬戸は8:30から対応しているところや、17:30まで受付しているところもありました。また、土日祝日は休みというケースが圧倒的です。 一方、変わったところでは、一宮では受付初日と最終日は夜8時まで対応しています。土曜日も対応しているところもあって、岡崎は終日、半田は毎月第1・3・5週の午前中、江南は第1・3土曜日の午前中に対応しています。
【窓口以外の申込方法】 インターネット申し込みが可能なのは名古屋・豊田・瀬戸のみ。手数料として名古屋は450円、豊田は650円、瀬戸は525円(いずれも1種目のみ受験の場合)が必要。 郵送受付をするところもあります。かつては一宮など郵便振替で対応可能なところもありましたが、トラブルでもあったのか現在では現金書留での申し込みが圧倒的になっています。現金書留は料金が高い上に専用封筒を買わねばならず、予想外の出費を伴います。名古屋の様に地域によっては、受験票の送付用として50円切手1枚が必要というところもあります。地元の人が受験するから、窓口申し込みが大多数でろうという読みなのかもしれません。 ちなみに名古屋は現金書留による郵送受付のみ。なぜ、窓口対応をしないのか。名古屋の対応は正直ひどいですね。日本郵便からカネでも貰っているか?と思ったら、名古屋商工会議所は館内に郵便局がありました。なるほど、そういうわけなんですね。庶民に背を向けて上から目線な理由が何となく分かります。 これは名古屋近郊の某商工会議所職員から聞いた話ですが、「名古屋は試験の申し込みに余分な費用がかかり、受験する前からハードルがあるので嫌だ」という理由で、近隣の街に受験会場を求める名古屋市民は珍しくないそうで、実際に毎回名古屋から受験に来る人が結構な数になっているそうです。商工会議所としては名古屋から郊外に通勤・通学している人も相当数いるのだから「ごく普通のこと」と捉えているそうですが、「名古屋市民ですけど、こちらでも受験できますか?」なんて質問が名古屋市民の申込希望者から飛び出すケースが実際にあるそうです。別に在住地以外の地域でも、この試験は受験できますからご安心ください。私も名古屋郊外の街で受験します。
たかが検定試験、たかが簿記検定。しかし、その受付体制は地域によってまちまちであるので、締切になったからといって諦めてはいけません。貴重な機会、きちんと活かしましょう。
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