 無賃乗車の報道。わずか、数千円とか数万円で人生を台無しにするニュースに毎回心を痛めますが、どうも最近の無賃乗車事件は質の低下も深刻のようです。 愛知県蒲郡市から友人を訪ねて長野市へ向かった愛知県内のクソガキ3人が、長野県木曽町から長野市までタクシーで約150km、運賃37,000円相当を踏み倒したとして詐欺容疑で逮捕されたそうです(画像は2013年6月26日中日新聞朝刊より)。 こいつら(敢えてこの表現をしますが)、JR蒲郡駅から電車に乗り込み東海道線と中央西線を乗り継いで長野へ向かったものの、電車乗務員から区間外乗車を指摘されたため電車を降り、木曽町の木曽福島駅前からタクシーに乗り込み長野駅前まで行くも、運賃を支払わなかったとのこと。逮捕時の所持金は3人合わせて千円。意図的なキセル乗車だったようですね。
別の側面から考えます。 このクソガキ達のように意図的な不正乗車は、後を絶たないと聞きます。その背景には、合理化の元で無人駅の増加や普通・快速列車での車内改札の激減などもあります。しかし、勘違いしてはいけないのは、不正乗車はバレるということ。特に田舎の鉄道・バスは都市部と違い利用者が少ないので、乗客一人に対する運賃収受に対する交通事業者の姿勢は都市部と比較にならないほど徹底されていることを頭に置かねばなりません。変なことを考えること自体が無謀なのです。 また、クソガキを乗せたタクシー運転士の対応にも疑問を感じます。クソガキ達が乗り込んだのは朝10時頃だそうです。夜10時ならまだしも朝10時なら電車も動いているはずであり、150kmもの長距離をタクシーで行く奇特な客を不審に思わなかったのでしょうか。簡単に乗車拒否できないという事情は分かります。確かに木曽では列車の本数は限られますが、塩尻駅まで出たら電車の本数は倍増するのですから、せいぜい塩尻まで乗せた段階で対応を考えれば、被害も軽減できたことでしょう。 確かにタクシー運転士は歩合制給与であるため、法人の社員ドライバーでも実質的に個人事業者状態という事情があります。最近では千円未満の客も多く、一万円以上の客なんてほとんどいないといいます。長野市まで150kmというお客さんを「お化け(長距離客)」と解釈した時点でこの運転士さんもアウトです。この代償、運転士さんが背負ったのでしょうか。お気の毒です。 やはり、こういうニュースは重たい気持ちになりますね。
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