 5月2日14:10頃、多治見市笠原町のショッピングセンター「笠原ショッピングプラザ マイン」から出火、5時間以上にわたる消火活動の末、19:50頃に消火。鉄骨平屋約5000㎡をほぼ全焼しました。出火当時、店内には買い物客約70人と従業員約30人がいたそうですが、全員逃げて無事だったとのこと。まずは何よりです。 翌朝から消防と多治見警察署による現場検証の結果、センター内の倉庫付近から出火したとみられ、近くにあったプロパンガスのボンベ十数本に引火し、爆発したということです。
 この火災、同日の15:00過ぎにTwitterのタイムラインで第一報が流れてきまして、ショッピングセンターから山ひとつ向こうで10㎞ほど離れていますが、土岐市内の自宅からもわずかながらの不自然な黒煙を確認することができました。ショッピングセンターの火災ですので、夕方の名古屋各テレビ局のローカルニュースでも取り上げられていました。 このショッピングセンター、食品スーパーや衣料品店・書店など12店が入居し、多治見市の旧笠原町随一のショッピングセンターとして長年営業しており、昨年11月に開業30周年を迎えたばかりでした。
 5月6日夕方、その現場を見に行ってきましたので、その模様をお届けします。 マインは笠原町北西部、多治見市街寄りにあり、笠原町の各地からのアプローチが便利な立地であるため地域内で比較的集客力のある店舗でした。笠原は人口約1万人が暮らしていますが、東濃地方発祥で商圏人口1万人程度あればガンガン出店している、あのバローですら進出できなかった稀有な地域(東濃では笠原と土岐市駄知町ぐらい)です。それだけ、マインには地力があったわけです。
 マインは臨時休業中。しかし、駐車場の一部を隣接する信用金庫と共用していることから、店舗のかなり近くまで潜入できます。 更にマインの周囲がクルマも通れない細さながらも公道で囲まれていることから大丈夫か?と思いつつも、建物周辺をグルリと回ってみました。なお、今回は建物にの周囲に規制線がしっかりと張られていましたので、敷地外および規制線の手前より撮影を行っています。 正面玄関は閉鎖店舗のようになっており、真っ暗で中の様子は伺えませんでした。また、燃えた形跡は見られないのですが、正面玄関のわきではガラスが無く、延焼した形跡が残っていました。
 この先は、マインを取り囲むように公道が伸びていましたので、マインの敷地外である公道から今回の火元となったマインの建物裏側をのぞいてみたいと思います。 裏側には店舗入口はなく、従業員出入口や業者向けの荷物搬入口となっていたようです。窓のガラスというガラスがすべて無くなり、壁には火災の跡がしっかり残り、黒焦げとなった台車が何台も置かれていました。火の勢いが強く、早い時点で初期消火不能と判断したものと思われます。 バックヤードや作業室には作業用具がそのまま残っていましたが、火災により使えるものはなく、処分するしか方法が無いと思われます。
 最も燃え方の激しかった箇所です。破裂したプロパンガスボンベがそのまま転がっていました。ボンベは十数本あったそうで、それが引火して爆発したのですから、大規模な火災となってしまったわけです。 しかし、原因は何なのか。スーパーという不特定多数が集まる店舗ですから火災対策は厳重でなければなりません。しかも、惣菜や暖房用にガスを日常的に使用するはずですからガス会社も頻繁に出入りしていたはずです。単なる店舗老朽化だけでは許されません。運営者側の管理責任が問われてしまいます。
 マインは再興するのでしょうか?テナントの休業補償や損失補てんは膨大な費用となることでしょう。また、再開するにあたり、店舗を立て直すとなると今から回収できるかという問題もあります。復活への道のりは長くなりそうです。仮に最悪の選択をしたとしても、すぐ近くにも別のスーパーがありますので、地元の人が買い物に当面困ることはなさそうです。しかし、買い慣れた馴染の店を失うことによる消費者や地域への影響は大きいことでしょう。 ショッピングセンターの火災というのは近年では非常に珍しく、その火災が地元で発生したことから、強い関心を持ってしまいました。
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