 岐阜県の県紙「岐阜新聞」が夕刊を9月30日付を最後に、10月から休刊にすることを発表しました。
新聞の夕刊、読んでますか?個人的には日経新聞と中日新聞は読み物として成立しているかなと思いますが、他の新聞は物足りなさを感じます。新聞によっては読み応えが無い夕刊、ありますよね。毎日新聞とか。岐阜新聞も共同通信の配信記事ばかりで、独自記事だとウラオモテ1枚で収まる程度だったのは事実だし、朝刊に「夕刊既報」の記載が多く、記事を使いまわしていることから、当日はテレビのニュースで確認し翌朝新聞で再確認すればよく、速報性を夕刊に委ねて読む必要が無かったといえば、それまでかと思います。 新聞業界での夕刊休刊は地方紙で増えています。ブロック紙でも中国新聞は夕刊がありません。全国紙でも産経新聞の東京本社版が休刊にしたのが有名です。東海地方では読売新聞が元々夕刊が無く、朝日新聞も名古屋本社版は土曜夕刊が休刊になりました。朝日新聞はその代替で名古屋本社版独自の紙面を朝刊に回してますが、内容の無さがひどくて何度も軌道修正しているところ、定着していないのかなと思います。
時代の流れとして 「一定の役割を終えた」という判断理由は、いろんな業界で良く聞きますが、本音は違うところにあるのでしょう。朝日新聞によると、 >岐阜新聞の今年6月現在の発行部数は朝刊約17万3千部、夕刊約1万7500部。 >夕刊休刊の理由について、同局の担当者は「雇用情勢の変化で配達員の確保が >難しくなり、部数の少ない夕刊の配達を続けることが販売店の負担になっていた」 夕刊の購読率が1割。東海地方は夕刊の購読率が悪く、圧倒的シェアを持つ中日新聞でも夕刊の購読者は朝刊購読者の3割ほどらしいです。さすがに1割は厳しい。岐阜新聞の販売店から、夕刊配達が運営コストに見合わないから何とかならんか?って、突き上げでもあったのでしょうか?
岐阜県の新聞シェアは中日新聞が60%、岐阜新聞は2番手とはいえ、県内シェア25%ほどだそうです。岐阜市とその周辺では岐阜新聞のシェアが40%近くあるそうですが、岐阜市から離れるほど中日新聞が圧倒し、岐阜新聞のシェアは下がってしまう傾向にあり、大垣市や各務原市で既に中日新聞がWスコア。私の暮らす東濃地方は愛知県の影響が強いため中日新聞75%、岐阜新聞は5%未満で、朝日新聞や読売新聞より少ないのだそうです(新聞屋さんの話)。だから、朝刊配達では中日の販売店は各家にスーパーカブが止まりますが、他の朝日や讀賣の配達員は10軒に1軒程度だから、スーパーカブで走りまくるわけですわ。ちなみに、うちの地域は岐阜新聞は読者が少ないので専売店ではなく、朝日新聞の販売店が窓口になっています。それで夕刊の購読率1割ですから、毎日従業員確保しても実際に配達するのは何部なんだってレベルだったのでしょう。岐阜新聞や岐阜放送は「郷土の新聞」と謳っていますが、東濃では地元の新聞と言えば「中日新聞」ですからね。「新聞に出てました」なんて話になると、その新聞は90%以上中日新聞であったりします。
夕刊休刊に伴い、岐阜新聞の購読料は現行の朝夕刊セットの月額3,466円から朝刊のみの月額2,982円になるそうで、新聞屋さんの売上にも響くでしょうが、それ以上に運営コスト削減が優先されるほど、現場の状況が厳しかったのだと思います。中日新聞の朝刊のみの場合も月額3,000円ほど。記事の内容やチラシの量を考慮すると岐阜新聞の訴求力は「???」ですね。 岐阜新聞は夕刊の内容を朝刊に凝縮するのは良いですが、せめて「社説」ぐらいは自前の論説委員で仕立てて欲しいです。岐阜新聞は社説を自前で仕立てるのは10日に1度程度ですからね(「地域の視点から」という記載があるのでわかります)。社説まで共同通信の丸写しでは、メディアとか報道機関なんて名乗る資格無いですよ。
テーマ:気になったニュース - ジャンル:ニュース
|