ZOZOTOWNの前澤社長がTwitterを通じてお年玉として、フォロワー100人に100万円をプレゼントするという企画が話題になりました。応募は前澤氏のTwitterのフォロワーになり、記事をリツイートするだけ。結果的に500万件以上のリツイートが集まりました。どうも、前澤社長自ら選考を行い、100人を決めたそうです。Twitter見ていると、本当に100万円振り込まれていたとの投稿も見られます。実は私も応募しましたが、ハズレでした。どうも、本名で登録、「〇〇したい!」などの夢をプロフィールや最新投稿で書いていた人に共通しているとのこと。そう言えばオレ、夢の話は投稿してなかったな。田舎で起業の話や作家デビューの話でもしといたらよかったかな?残念。
しかし、困っている人や災害で苦労されている地域は日本国内にもありますし、ユニセフや日本赤十字社、赤い羽根募金とか社会福祉協議会など知名度も貢献度の高い窓口もあるというのに、なぜ前澤社長は今回「個人への贈与」を選択したんでしょう。
根本的に寄付についての「不信感」というのがあり、寄付したお金の行方が不透明であるという問題があります。前述の名だたる窓口においても寄付したうちの何割かが事務経費など目的に反するところで充てられ、実際に現地で物資になって届くのは残りの…という事例は良くある話です。近年、日本でも自然災害が発生していますが被災地への物資の供給がうまくいかず、行政が公平性を盾に供給を統制するために被災者の手に届かないまま闇で廃棄されているケースもあるとのこと。
おカネなり物資なり、本当に使って欲しい人に届けるためには滞留しる恐れがある中間窓口をすっ飛ばして直接渡した方が効果があるという考えはある程度理解できます。この手のニュースでは先駆者である高須クリニックの高須克弥先生もその考え方として知られます。お金というのは社会を動かすガソリンのようなもので、それが地域の中で「薄く平たく」循環することで経済が動き、幸福をもたらしていく。今回の100万円も各地で循環すると良いですね。
少し前までの経営者は企業の上げた利益をまず社員に還元するという考え方が主流でした。東証1部上場企業など一部の勝ち組と言われる企業の社員がそれを謳歌した時代もありましたが、その多くは貯蓄に回り、社会に貢献したり経済効果を生むということは極めて限定的なものでした。社会への還元を考えるなら、不特定多数に撒いてしまった方が効果があるわけです。お金をためていても使わないと腐ってしまうわけです。100万円貯金したって、利息はいくらですか?普通預金じゃ年間で数十円ですよ。今回の100人がどんな使い方をするか気になるところですが、追跡するかは知りませんが。
篤志家(トクシカ)という言葉があります。行政でも尻込みする社会奉仕・慈善事業などを民間サイドから熱心に実行・支援する人を指します。氏名の公表を控える人も多いのが特徴で、篤志家の皆さんの活動には頭が下がるばかりです。今回の前澤社長を篤志家に含めるかどうかというところは議論がありそうですが、高須克弥先生の前例もありますので、これからは前澤社長のような贈与を公言するタイプの篤志家が確立していくのでしょう。篤志家のパフォーマンスで終わらせない世論の盛り上がりも必要かと思います。
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