今月下旬から撤去工事が始まるというので撮影に出かけ、忠節橋から岐阜駅前まで1時間ほどかけて歩いた。架線もはずされ、約1年半放置された軌道は傷みが激しいが、一部では補修工事も行われていた。レール上でのスリップ事故の危険があるというのが撤去決定の理由らしい。確かに2輪車で交差点を右折するときは恐いことがある。
ただ、レールがなくなると路面電車復活の望みは完全に絶たれてしまうと見られる。撮影していると「今度こそ終わりだね」とぼやく沿線住民の声を何度も聞いた。沿線、特に繁華街の徹明町周辺が見事なまでのシャッター通りになっている。路面電車がなくなってから周辺地域からの来客が大幅に減少したらしい。
岡山電気軌道に始まりフランスのコネックス、更には東京の団体も集まった路面電車復活運動も不調に終わり、結局は地元の団体が細々と続ける寂しいものとなった。軌道敷沿いに団体の事務所があるが、最近表立った活動の話は聞かない。
関市の会社社長が事業申請書を中部運輸局に提出し審査を受けているそうだが、仮に認可されてもレールを失ってからは再生が困難になるに違いない。社長と同姓の好で応援してあげたいとは思うが、行政は冷淡で地元住民は諦めモード。今度こそダメになりそう。
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